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		 vol.07 
		簡単バッグ 
		
		きものでお出かけするとき、どんなバッグを持つか悩みませんか? 
		お財布、携帯、化粧ポーチ、ハンカチ・ティシュなどの基本的なものだけでなく 
		デジカメ、替え用の足袋、その日の天候によっては折り畳み傘も持ちたかったりしたら 
		和装用の小さめのバッグだと、収まり切れないか、ぎゅうぎゅうになってしまいますね。 
		結局、バッグを2つ持っている人をよく見かけます。 
		洋服のときに持つ大きめのバッグでは、どうもきものに合わないし 
		ただでさえ洋服のときより立ち居振る舞いに気を遣うのに、バッグを2つ持つのはとても面倒です。 
		夏だと、籠バッグがけっこう役に立ってくれますが、冬はどうしましょう。
  
		そこで、ウールの生地を使った簡単なバッグを考えてみました。 
		「あづま袋」ってご存じですか? 
		手ぬぐいなどを使って、ごく簡単なエコバッグが作れてしまうあのあづま袋をアレンジして 
		きものに合う冬用のバッグを作ってみましょう。 
		まず基本のあづま袋の作り方をご紹介します。
		 
		  
		
		ここでの寸法は、大きくもなく小さくもなく、きもので持つバッグにちょうどいい大きさを考えてみました。 
		正方形を3つ繋げた大きさですが、この25cmをもっと長くすれば、洋服にも合う便利なバッグができます。 
		上下の辺を3つずつに区切って番号をつけました。 
		最初に縫うのは、①と②の辺です。
		 
		  
		
		そして次に④と⑤を合わせて縫います。 
		ここで気をつけたいのは③を一緒に縫ってしまわないこと。これ、重要です。 
		③の辺は縫ってしまわないように、折り上げておきましょう。
		 
		  
		
		基本的な作り方は、なんとこれだけです! 
		この2か所を縫い終わったら、おもてに返してAとBの角を持ち上げるだけ。 
		すると、こんな形の袋が出来ます。AとBを結べば立派なエコバッグです。
		 
		  
		
		さて、今回はこのあづま袋を2つ作って、中表に合わせ、裏地付きのバッグに仕立てましょう。 
		おもて側は温かみのあるウール地を使い、裏は綿ブロードを使いました。 
		ウール地には柔らかめの接着心を貼り、少ししっかりさせました。 
		白とベージュのツイード地をはぎ合せて、ちょっと表情のあるバッグに。
		 
		  
		
		上のあづま袋の寸法図の真ん中の正方形の部分で対角線に分け、2種類のツイードを使いました。
		 
		  
		
		こんなふうにはぎ合せると…。
		 
		  
		
		1対3の長方形ができます。
		 
		  
		
		裏に接着心をアイロンで貼りつけます。この時、端のほうは少し残しておきます。
		 
		  
		
		上の図の①と②を縫って、④と⑤も縫います。
		 
		  
		
		袋が出来たら、底部分の角から4cmぐらいをこんなふうに縫ってマチを作ります。
		 
		  
		
		綿ブロードの裏地も同様に作って、2つの袋を中表に合わせ、 1か所だけ返し口を残して、ぐるっと縫います。 
		残した所から裏返したら、返し口を縫って閉じます。
		 
		  
		
		取っ手を作るのはめんどくさいので、市販の風呂敷用のハンドルを使いました。 
		4cm×13cmのベルトを作ってマグネットボタンを付け、バッグの口の谷の部分に縫い付け 
		バッグの中味がこぼれないように補強。
		 
		  
		
		今回は上の図の①と②、④と⑤を縫いましたが、 
		同じ2色のはぎ合せを②と③、⑤と⑥で縫うと、また違った表情になります。
		 
		 
 
  
		針仕事/八谷浩美 文・写真/八谷浩美 
		06 January 2014 
		
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